確定申告は3月15日に終了していますが、
被災した方や、地震の影響で期限までに申告できなかった方は、
期限の延長が認められています。
そこで今一度、不動産の確定申告で
見落としやすい部分を見直しておきましょう。
既に確定申告をされた方も、気になる場合は、
見直してくださいね。
不動産の所得金額が算出できると、
決算書の作成はほぼ完成ですが、
もし物件を購入するための融資を受けていて、
所得がマイナスの場合は、注意することがあります。
それが、決算書の最後の
「土地等を取得するために要した負債の利子の額」
の欄です。
これは何かと言いますと、
不動産所得がマイナスになった場合は、
確定申告書を作る時に給与所得などと合算するので、
不動産所得がマイナスの分、所得が低くなります。
これを損益通算といいます。
しかし、物件を融資を受けて購入した場合は、
今年に対応する利息のうち、
土地の部分だけは、損益通算の対象とならないのです。
これは青色申告でも白色申告でも同じように適用されてしまいます。
難しいので事例を出して説明します。
物件:5千万円(うち建物3千万円、土地2千万円)
借入:4千万円
自己資金:1千万円
利息の合計額:100万円
まず、土地を購入するための借入金の額を出します。
借入4千万円 - 建物3千万円 = 1千万円
土地建物一括取得の場合は、
このようにまず建物の金額から借りたという
計算ができることになっています。
そして、この方が節税になります。
次に、土地を取得するために要した負債の利子の額を計算します。
利息の合計額100万円×(土地の借入金1千万円/借入額4千万円)=25万円
このように算出した金額を、
「土地等を取得するために要した負債の利子の額」
の欄に記入します。
そして、この金額が損益通算の対象とならないので、
金額が少ないほど、不動産所得のマイナスが大きくなり、節税になります。
サラリーマンの方の場合は、この金額によって、
税金の額がかなり変わりますので、注意してくださいね。
不動産投資の健美家